「風立ちぬ」の復習。(「風立ちぬ」について調べたことと感想。※ネタバレあり)

本日は、昨夜、日本テレビ 金曜ロードショーで放送された「風立ちぬ」の、気になって調べたことと、感想を書きたいと思います。

これまで、当ブログでは、基本的にネタバレはしないようにしていましたが、本日は、ネタバレ全開でいきます。

ちなみに、昨日、見る前に調べたこと、「「風立ちぬ」の予習。(本日8/27、日本テレビ 金曜ロードショーは、風立ちぬ!)」の記事はこちら。

昨日のイラストの続き。

パンダよ、どうしてこうなった……。


昨夜の金曜ロードショー「風立ちぬ」は、エンディングにデータ放送の画面を見ると、「風立ちぬ」の企画書を引用したという宮崎駿監督のメッセージ(って書いてあったっけ?)が見られましたね。

簡単に言うと、「主人公のことを美化して描くつもりはないけど、夢にまっすぐに向かっていったことについて描きたい、夢にとりつかれるのは狂気をはらんでいて、良いことだけじゃないけど、映画は美しく表現したい」みたいな感じでした。

最近、夢を持つことへの一長一短については、たびたび耳にする気がします。

自分も物作り好きな身として、このことは身にしみています。

最近、若手芸人さんの高齢化、みたいなことも顕著な気がします。


また、宮崎駿監督のメッセージには、「主人公は夢を絶たれて、ズタズタになり~」みたいなことも書いてあった気がして気になったのですが、劇中の試作機が墜落して、軽井沢に泊まっていた頃のことをさしているんですかね。

映画を見た直後は、主人公が、「殺人兵器ではなく、美しい飛行機を作る」という夢を果たせなかったのかと思ったのですが、主人公のモデル、堀越二郎さんのWikiを見てみると、戦後は、YS-11という40年以上も活躍する旅客機を設計していて、戦闘機以外を作るという意味では、十分に夢を果たしていると思います。

昨日にも書きましたが、主人公はゼロ戦という戦闘機を設計したことで有名な実在の人物がモデルですが、劇中に登場する、翼が上に向かってちょっと折れている飛行機は、「九試単座戦闘機」という、こちらも実際にあった飛行機みたいですね。


続いて、ヒロインについて。

菜穂子のモデルは、小説「風立ちぬ」作者、堀辰雄さんが軽井沢のつるや旅館という旅館に3か月滞在中に出会った、矢野綾子さんという方だそうです。

小説「風立ちぬ」のヒロイン、節子のモデルも、矢野綾子さんです。

矢野綾子さんは、実際に油絵で風景画を描いており、肺を患って富士見高原療養所に入所、亡くなっています。

菜穂子の名前は、堀辰雄さんの別の小説「菜穂子」からきていますが、こちらの小説の「菜穂子」も喀血し、富士見高原病院(療養所、同じ)へ入院しています。

分かりにくくなってきましたが、矢野綾子さんが、小説「風立ちぬ」「菜穂子」のヒロインのモデルで、映画「風立ちぬ」はその全部から引用している感じですね。


もう1つ、見ていて気になったのが、菜穂子さんの謎のミノムシ療法。

こちらについては、「風立ちぬ サナトリウム 治療」で検索したら、ものすごい数、考察・解説ブログが出てきました。

ま、当ブログも同じですけどね。

検索結果としては、「大気安静療法」説と、「日光療法」説と、その両方の「大気安静日光療法」説とありましたが、まあ、両方の「大気安静日光療法」かと思われます。

「大気安静療法」は、結核は肺を患っているため、空気のいいところで安静にしている、という療法。

「日光療法」は、日光にあたって殺菌するという療法。

その両方を足したのが、「大気安静日光療法」です。

結核の薬が発明される前は、基本、安静にする、しかなかったということですね。

ご時世。

考えさせられます。


すごい長文になってきてしまいました。

感想をちょっとだけ。

やっぱり面白かったですね。

菜穂子さんの気持ちを考えると、自分なら辛いと思ってしまいます。

最後に、菜穂子さんが肯定的に言ってくれるのが、救いでもあり、主人公の身勝手さでもあり。

美談ではなかったと思うんですが、それでもジブリ作品は「余韻」も素晴らしいです。

あ、あと、最後の飛行機の描写は、「紅の豚」まんまでしたね。

当ブログの現在の課題、LINEスタンプ作り。

昨日、下描き1枚。

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